論文指導・研究指導について


論文指導・研究指導について

(卒業研究の研究室選びの参考に作成したものですが, 大学院における研究指導についても,ほぼこのとおりです)
少々長いのですが,ぜひ最後までお読みください。

「マッチング」は重要です,お互いのために

相談の前に,テーマを考えるのは当然でしょう。
ついでに「おみやげ」を持ってきてください。
< = 1本くらい話のネタとなる論文 (決して “本 “ではありません!) をみつけておいてください >
そして「方法」まで考えておくとなおよろしい。

それなりに,「必然性(1)」と「オリジナリティ(2)」と「貢献(3)」が必要です

(1) 学問的必然性(未検討や未決着) and/or 自己経歴に由来する(あなた自身がそれを行う)必然性
(2) 先行研究を検索したり,ここ で過去の卒業研究論文題目を眺めてみよう;既になされていませんか
(3) 研究の成果は,自己の興味関心を満たすだけでなく,誰か/何かに何らかの形で貢献できますか

私の希望する/対応可能な内容・方法・対象は以下に示す通りです

すべてご覧いただき, A または B にあてはまる方はどうぞご相談ください。
C にあてはまる方はどちらかというとお断りモードですが,話し合いの余地はあります。

Dにあてはまる方はあらかじめ遠慮してださい。
私には,リソースとなりうるような,知識・能力・経験・興味・関心がありません,いまのところ。
そんなわけで,話し合いの余地もありません。どうぞ他の先生にあたってください。

なお,これまでの指導論文テーマ論文学会発表 ,研究室の キーワード なども
参考になるかもしれません。

ほぼ毎週研究室研究会(卒研生/院生は別で行います),
研究会のない週には個別ワーク,というスタイルです。
建前上いちおう「指導教員」ですが,気持ちとしてはいつも「共同研究者」です。

<minimum requirements>

【内容】 次のいずれかになんらかの関連のあるテーマ

・ 認知行動病理学
(「病態心理学特講」で扱うような内容・方法のことです。過去には「臨床心理学演習I」でも。さらには,ここの「日本語論文リスト」に挙げられているような内容・方法での研究。)

・ 神経心理学

【人物】 自ら主体的に「研究する」,意志と思考と行動
心理統計(ツールとしての)や英語論文を読むことに慣れていれば,なお結構


<ぜひ,来るべきです!> 
( A1 or A2 or A3 ) Ax Ay Az

A1 【内容】 「注意」,「記憶」,「思考」,「イメージ」,「行為・行動」などの認知行動変数,
または 認知行動変数と特性的パーソナリティ変数を組み合わせて,
それら「個人内要因」と心理的不適応傾向★との関連を検討する
★ social anxiety; obsessive-compulsive symptoms; generalized anxiety disorder(worry); illness anxiety; dysphoria/depressive; bipolar tendency;  eating disorders symptoms; pathological personality/personality disorders; hallucination; delusion などを指します。

A2 【内容】 行動・思考・感情などの「自己制御」

A3 【内容】 「神経心理学」・「高次脳機能障害学」の概念を,
非脳損傷・健常者における認知行動システムや個人差の理解に援用する;
特に,「実行(遂行)機能」「注意機能」

Ax 【方法】 「実験」,または「実験」と「質問紙調査」を組み合わせた研究を志向する
「生理指標」でも測定

Ay 【目的】 説明 - 比較 もしくは 因果関係(分散分析,重回帰分析)

Az 【対象】 「大学生」


<面白そうですね。>
 ( B1 or B2 ) Bx By Bz

B1 【内容】 「自己あれこれ」,「negative感情・情動」,「性格・人格・パーソナリティ・個人差」,
「心の理論」,「社会的認知」 , 「対人認知・対人行動」 が中心的テーマとなる研究

B2 【内容】 「神経心理学」・「高次脳機能障害学」プロパー
☆ できるかどうかはかなりの運とかなりの実力にかかっています。
患者さんに参加していただくスタイルの研究は,現状では実施はかなり難しいです。

Bx 【方法】 「実験」でも「質問紙調査」でも研究できそう

By 【目的】 説明 - 成分(因子分析/主成分分析) ,説明 - 分類(クラスター分析),
説明 - 関係の有無(相関だけ;なわけないけど)
説明 - 比較 もしくは 因果関係(ノンパラメトリック,カテゴリカル)

Bz 【対象】 「大学生または一般成人」,
「高次脳機能 or 精神科関連症例」できるかどうかはかなりの運と実力によります

<お話は一応うかがいますけど…> ( C1 or C2 ) Cx Cy Cz

C1 【内容】 「言語」,「推論」,「感覚・知覚」,「意識」,「知能」,「意思決定」,
「動機づけ」,「ストレス」

C2 【内容】 「対人」コミュニケーションのインタラクティヴなところ,
インターネットとかブログとかツイッターとかFacebookとかSNSとか

Cx 【方法】 「質問紙調査」でしか検討できない

Cy 【目的】 説明 -時間的変化,説明 -予測,説明 -複雑すぎる因果関係,測定のみ

Cz 【対象】 「青年期」(「中学生」,「高校生」),「社会人」限定

<ご縁がありませんね,さようなら。> corresponding to any of the followings…

D1 【内容】 「発達」,「発達臨床」,「教育」,「学校・学級」,
「介入・療法・治療・カウンセリング・援助・支援・サポート・技法」,
「ポジティブ」,「心理アセスメント・心理検査そのもの」,
「学習」,「家族」,「地域」,「集団・組織・コミュニティ」,
「犯罪・非行」,「文化」,「経済」,「スポーツ・健康」,「環境」,
「産業」,「交通」, 「法と倫理」,「ジェンダー」,「原理・方法」,
「数理・統計・計量」, 「遺伝」,「進化心理」,
「ニューロンとか神経伝達物質とか薬物とかミクロな世界」

Dx 【方法】 「事例研究」,「実践研究」,「介入研究」,
「観察」のみ,「面接」のみ,
「開発研究」,「質的研究」,「フィールドワーク」,「シミュレーション」,
一次データを取らない研究(文献研究のみ,二次データ利用)

Dy 【目的】 「特定の関係(親子とか兄弟とか教師生徒とか)」・
「特定の環境」・「生物学的変数」や「地位的変数」に基づく差異の検討,
尺度作成,尺度の信頼性・妥当性検討メイン,判別,質的記述

Dz 【対象】 「新生児」,「乳児」,「幼児」,「小学生」,「高齢者」限定,
「(高次脳機能・精神科関連以外の)症例・事例」,「ヒト以外の動物」,
「心理学的・認知-感情-社会神経科学的研究の対象とは思えないことがら」全般

(2004. 12. 23 作成)
(2017.   2. 26 改定)

※ あくまでも,こちら側の好みや意向ということです。誰にでもそういうことってあるでしょう。